2014年12月12日

UH-X

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一度談合でぽしゃってからgdgd感のあるUH-1J後継機種選定ですが、とりあえず3社からの提案で選定するようです。
川崎エアバス連合はOH-1改造の当初選定通り、富士ベル連合は民間機の412ベース、三井物産がAW169ベースとなっています。
三菱シコルスキー連合は提案しないのかとか、OH-1改造が防衛省の想定する調達価格に落ち着くとは思えないとかいろいろ気になるところのある選定ではあります。

まず、それぞれの提案を見ていきたいと思います。
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まずOH-1改造機ですが、これのメリットは何と言っても国産機ですので国内航空産業への貢献が大きいです。
じゃあ、なんで国産機なのにエアバスが絡むのかというと、民間型の海外販売をエアバスが担うことで販売機数が増えて単価が下がることを狙っているのでしょう。
実際に川崎とエアバスはEC145(BK117C2)を共同開発・生産していますので民間販売では実績ありです。というか、日本ヘリコプター産業の民間事業での唯一の成功事例ではないでしょうか。
ただ、この連合の場合、別の問題があります。それは「UH-72Aではいかんのか?」という問題
Program-Overview_Inside.jpg
EC145(BK117)の米陸軍仕様で、州軍のUH-1後継として採用された機体です。性能面(積載量や定員)で割り切りは必要ですが、UH-60JAもあることを考えると別にいいんじゃないの?という気はします。
もともと米陸軍の機体もトランスミッション等は川崎製で、日本向けのBK117自体も国内生産で多数の自治体に使用されています。米軍調達価格で1機6億円程度とお安いのも魅力です。
そもそもHH-60がベースのUH-60Jを改造して汎用ヘリとして採用というわけのわからんことをした結果、汎用ヘリをハイローミックスする必要が出たわけですから、削るべきところはきっちり削るべきではないでしょうか。そもそもUH-60JAもレーダーとかFLIRとかいろいろオミットすれば価格が下がる気もしますが、今更言っても仕方ないことでしょう。
というか、そもそもUH-60を装備てんこ盛り仕様とシンプル仕様にわけとけば機種統一できたんじゃないの?と思わなくもないです。まぁ、機体そのものも高価な部類なので難しいかもしれませんが。

412.jpg
続いてはベル412です。
こちらはいわばUH-1Jのツインエンジン版ですね。UH-1Yを提案しないのは価格の問題でしょう。
海上保安庁仕様なら巡視船への搭載も考慮されていますので、海上自衛隊艦艇に派遣される際に便利でしょう。
ネックは、もとをたどればUH-1ですので基礎設計がかなり古いことではないでしょうか。
個人的に富士のヘリコプター部門は民業がやる気あるようには見えないので、これとれなかったらリストラじゃねぇの?と思います。部品は残るでしょうが。
あえて押す理由の見当たらない機体ではあります。

AW169AAS Flying v1-01-00 blog.jpg
最後にAW169ですが、日本国内で提案してるのが三井物産ということで、生産・整備はどうすんだよって感じです。
メリットは最新鋭機ってことですが、同時にデメリットも最新鋭機ってことでしょうか。というか国内メーカーがパートナーにいない時点で採用はない気がします。EH-101で防衛省のAWに対する印象も悪いでしょうしね・・・。

今回三菱が参加していませんが、三菱の回転翼機はH-60があるので海上自衛隊向けの次期哨戒機でそれどころではないということかもしれません。大失敗に終わったMH2000が日の目を見るチャンスかなぁとも思いますが穿り返さないほうがいいんでしょうかw

とにかく陸自の回転翼機はV-22採用も含めて大きな変革期にありますので、そのへん含めて次回は書きたいなぁと思います。
posted by 雪風 at 21:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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