2014年12月21日

陸上自衛隊の回転翼機

陸上自衛隊の回転翼シリーズはとりあえず一旦今回で終わろうかと思います。
そういうわけで、ざっと陸自の回転翼機全体について思うことを書きたいと思います。

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まずは現主力輸送ヘリのCH-47です。写真はJ型ですが、機首に気象レーダーを装備したJA型や、自機防御装置、ドアガン、防弾板等が追加された海外派遣仕様もあります。
陸上自衛隊の保有する回転翼機としては最大の積載能力を持ちますので、災害派遣でも良く見かける機体です。
V-22が配備されても積載能力はこちらが上ですので、災害派遣のニュースで見かける機体は相変わらずこれが主力ではないかと思います。
初飛行から50年以上経過したベテランですが、未だに改良が続いていますし、アメリカ陸軍も採用を続けていますので、今後も主力輸送ヘリの座は譲らないでしょう。
運用上のデメリットとしては、純粋な陸軍機ですので、DDHでの運用ではいろいろ不便がでるということでしょうか。過去にはおおすみのヘリ甲板にパッキングして露天係止での海外派遣もしてますし、海自のMCH-101もありますので、それによって機体を入れ替える理由にはならないでしょう。
今後あるとするならば、最新型のF型仕様への入れ替え(FJとでもなるのかな?)や特殊作戦群用にMH-47を導入するくらいではないでしょうか。
ちなみに、地味ですが空自もレーダーサイト等への物資運搬用に採用しています。

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そしていろいろ言われているV-22です。
個人的にはこんな金食い虫いれて大丈夫かなぁと思います。
小笠原諸島からの急患輸送などでも期待がでてますが、キャビンが与圧されてないので、よほどの場合を除き従来通りUS-2のほうがいいと思います。仮に急患輸送に使うにしても、佐賀空港と言われている配備先からでは無駄なので、木更津にでも分遣する必要があるでしょう。まぁ、ウルトラCで硫黄島に置いとく手もありますが、整備を木更津に置くみたいなので、木更津が無難でしょうね。
で、一部評論家が指摘している「武装もないのに援護どうすんだよ」問題ですが、一応米軍のほうでも問題になっているので、ガンシップ型が計画されてますね。機首にターレットをつけて、胴体にロケット弾ポッドをつける方向みたいです。なんかハインドを思い出しますね。最初から必要なのわかってただろって気もしますが。
随伴できる攻撃ヘリが無いので、長距離作戦を行うと完全に無防備な状態になってしまいます。現にアメリカも南スーダンでCV-22が袋叩きにされて作戦を中止したことがあります。その辺見越してAH-64Dの調達を中止したと見れなくもないのかなぁと思ったり思わなかったり。
なんせ、新しい機種ですので、米軍ですら運用は五里霧中という状態です。陸自の採用が迷走してる象徴的な機体かと思います。

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続いてAH-1SとAH-64Dです。AH-Xは前々回触れてますからまとめます。
前々回はAH-Xを採用する前提で書きましたが、巷でも言われるように今後衰退が見込まれる機首ではあります。
理由としては
・UAVである程度代替できると見られている
・高価なわりに単機能。ヘリボーンの援護ならガンシップでいいじゃないという風潮
このあたりが考えられます。ただ、ある程度の装甲持たせて、人が乗ってるので臨機応変に対応できるというメリットもありますが、全廃はやりすぎじゃないかなと思います。
大幅に数を減らすにしても維持する必要はあるでしょう。特に日本の場合は、ゲリラの潜入というリスクは周辺情勢を考えると常にあるわけですから、高度なセンサー類と自衛装置、重武装を持つ攻撃ヘリは現状では一定程度代替不能な面があると思います。
AH-64D、Eで2個飛行隊くらい持っててもいいと思うんですがどうでしょう?
まぁ、このあたりはV-22のガンシップ型とかUH-Xに武装させるのかとかいろいろ絡むので難しいですね。いずれにしても、しばらくはAH-1Sの減勢に合わせて純減が続くでしょうね。

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続いてOH-6DとOH-1の偵察ヘリ勢です。
こちらも減勢が見込まれる機体です。OH-1が後継のはずでしたが、安価な観測ヘリの後継を、高価な偵察ヘリでやるには無理があったため、OH-1での代替は一部にとどまっています。ちなみに練習機として使用されているOH-6DはTH-480Bでの更新が始まっています。
かなりの数(90ほど)を保有していますが、軽輸送にも使用できることを考えると一概にUAVで代替可能とは言えないでしょう。
そう考えると、半分くらいをUH-Xとまとめて更新してしまうというのもいいのではないかと思います。そうなると12億円と見積もられているUH-Xの単価でも高いので、UH-72Aでいいじゃん!と思います。数が増えるので能力の低下はある程度カバーできるでしょう。何より、AAS-72Xという軽武装型もエアバスが勝手に開発してくれてます。ガンシップ導入の道も開けるかと。
まぁ、エアバス・川崎がUH-72を提案する気はこれっぽっちもないので、画に描いた餅ですがね。ほんと、OH-6どうする気なんでしょうね。UAVも真剣にやってるように見えませんし。
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そしてOH-1ですが、まだまだ新しい機体ですから、対地兵装をもうちょっと真剣に検討してもいいんじゃないかと。AHも純減するわけですし。あとセンサー類のバージョンアップとか・・・。

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そして、最後に汎用ヘリ勢。とはいえ、前回ある程度書いてるので触れるだけです。やはり、数の上での主力ですから、ちゃんとした買い物してほしいですね。
UH-60JAは調達継続しつつ、UH-Xというのがいいんでしょうが、そうも予算が許さないですかねぇ・・・。

思うところをつらつらと書いただけなので、まとまりのない駄文になった気がしますが、とりあえず陸自の回転翼シリーズはこれでいったん終わりです。
次は・・・どうしよう。ネタはいっぱいあるんだけど・・・。
posted by 雪風 at 15:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 自衛隊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月12日

UH-X

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一度談合でぽしゃってからgdgd感のあるUH-1J後継機種選定ですが、とりあえず3社からの提案で選定するようです。
川崎エアバス連合はOH-1改造の当初選定通り、富士ベル連合は民間機の412ベース、三井物産がAW169ベースとなっています。
三菱シコルスキー連合は提案しないのかとか、OH-1改造が防衛省の想定する調達価格に落ち着くとは思えないとかいろいろ気になるところのある選定ではあります。

まず、それぞれの提案を見ていきたいと思います。
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まずOH-1改造機ですが、これのメリットは何と言っても国産機ですので国内航空産業への貢献が大きいです。
じゃあ、なんで国産機なのにエアバスが絡むのかというと、民間型の海外販売をエアバスが担うことで販売機数が増えて単価が下がることを狙っているのでしょう。
実際に川崎とエアバスはEC145(BK117C2)を共同開発・生産していますので民間販売では実績ありです。というか、日本ヘリコプター産業の民間事業での唯一の成功事例ではないでしょうか。
ただ、この連合の場合、別の問題があります。それは「UH-72Aではいかんのか?」という問題
Program-Overview_Inside.jpg
EC145(BK117)の米陸軍仕様で、州軍のUH-1後継として採用された機体です。性能面(積載量や定員)で割り切りは必要ですが、UH-60JAもあることを考えると別にいいんじゃないの?という気はします。
もともと米陸軍の機体もトランスミッション等は川崎製で、日本向けのBK117自体も国内生産で多数の自治体に使用されています。米軍調達価格で1機6億円程度とお安いのも魅力です。
そもそもHH-60がベースのUH-60Jを改造して汎用ヘリとして採用というわけのわからんことをした結果、汎用ヘリをハイローミックスする必要が出たわけですから、削るべきところはきっちり削るべきではないでしょうか。そもそもUH-60JAもレーダーとかFLIRとかいろいろオミットすれば価格が下がる気もしますが、今更言っても仕方ないことでしょう。
というか、そもそもUH-60を装備てんこ盛り仕様とシンプル仕様にわけとけば機種統一できたんじゃないの?と思わなくもないです。まぁ、機体そのものも高価な部類なので難しいかもしれませんが。

412.jpg
続いてはベル412です。
こちらはいわばUH-1Jのツインエンジン版ですね。UH-1Yを提案しないのは価格の問題でしょう。
海上保安庁仕様なら巡視船への搭載も考慮されていますので、海上自衛隊艦艇に派遣される際に便利でしょう。
ネックは、もとをたどればUH-1ですので基礎設計がかなり古いことではないでしょうか。
個人的に富士のヘリコプター部門は民業がやる気あるようには見えないので、これとれなかったらリストラじゃねぇの?と思います。部品は残るでしょうが。
あえて押す理由の見当たらない機体ではあります。

AW169AAS Flying v1-01-00 blog.jpg
最後にAW169ですが、日本国内で提案してるのが三井物産ということで、生産・整備はどうすんだよって感じです。
メリットは最新鋭機ってことですが、同時にデメリットも最新鋭機ってことでしょうか。というか国内メーカーがパートナーにいない時点で採用はない気がします。EH-101で防衛省のAWに対する印象も悪いでしょうしね・・・。

今回三菱が参加していませんが、三菱の回転翼機はH-60があるので海上自衛隊向けの次期哨戒機でそれどころではないということかもしれません。大失敗に終わったMH2000が日の目を見るチャンスかなぁとも思いますが穿り返さないほうがいいんでしょうかw

とにかく陸自の回転翼機はV-22採用も含めて大きな変革期にありますので、そのへん含めて次回は書きたいなぁと思います。
posted by 雪風 at 21:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月04日

AH-Xどうなるの?

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陸上自衛隊がAH-64Dの調達中止を決めてからそれなりの期間が経過しましたが、その後どうするのかという話は聞こえてきません。AH-64EとAH-1Zでまた選定やり直しとか、AH-64Eで決まりだよとかいろんな話はありますが、あくまで噂の域をでません。OH-1改造はないでしょう。時間的な問題で。
13機などという少数の調達で終わっていますから、このままでは運用面で効率が悪すぎますし、なにより部隊編成がまともにできません。一応、ブロックUの生産が終了してラインが閉まったので日本だけが調達を続けると高くつくという理由付けがされていますが、アップデート版のブロックV(現AH-64E)の生産は続いているわけで、そっちにアップデートすればいいだけの話です。
結局、最終組み立てだけのライセンス生産で価格が高騰して、やがて調達の始まる10式戦車や機動戦闘車の調達を圧迫しそうだったのでやめたというのが正直なところではないでしょうか。

あと、何より致命的なのは、近年自衛隊が力を入れる島嶼部防衛に不向きというとこではないでしょうか。
海兵隊が使用するAH-1WやAH-1Zと異なり、艦への搭載を前提としていないため、ローターの折り畳みができないというのも致命的かと。
じゃあ、AH-1Zにしとけばよかったのかというと、そういうわけでもなくイギリスのAH-64DであるところのWAH-64(イギリスでの名称はAH.1)は海軍艦艇の運用を前提に改良されています。
WAH-64(AH-1) from 664 Sq, is lowered on the lift of HMS Ark Royal into the hanger.jpg
結局のところ、こういう独自改良をせずに漫然と米陸軍仕様をベースに調達したことがそもそもの間違いのような気がします。
次回はヘリコプターつながりでUH-Xでもやろうかと思いますが気まぐれです。
posted by 雪風 at 22:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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