2011年03月24日

F-2Bの今後

東日本大震災の被災者の方々にお見舞いとお悔みを申し上げます。
また被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。

様々なところで大きな被害を出した今回の震災ですが、被災地が広範囲に及んだことで、支援にあたる自衛隊も大きな被害を受けています。
特に航空自衛隊松島基地は基地機能を喪失する甚大な被害をうけました。
ここで大きな問題となるのは松島基地に配備されていたF-2Bの存在です。教育用の複座型ですので今後のパイロット育成に大きな影響がでることが懸念されます。これがもしも単座型のF-2Aであった場合はF-X導入機数を増やすことで対処できましたが、必要なのはあくまでも教育用の複座型F-2ということになるため、F-2Bで代替するしかありません。
三菱重工の人によると閉じたラインをもう一度稼働させるしかないのではないか、とのことでしたがロッキードのほうが部品の製造ラインを完全に閉じてしまっているので先行きは不透明です。
F-2が再生産された場合、F-Xとなり得るのかについては三菱重工の開発の方の意見として「搭載コンピューターが弱すぎてほんとに将来性がないから、やるなら大幅な再設計が必要だろう」とのことでした。
自主開発できる技術を持つというのは大切ですが、開発後のアップデートのことまで考えて、さらに性能向上を続けていくとなると、いろいろお金も必要なわけで、米軍が行うアップデートを後追いできる米国製の利点というのもバカにはできないと感じました。
F-2Bのもう一つの可能性としては米軍がF-22やF-35でとった、フライトシムで必要な訓練を行って実機は単座のみという方法を航空自衛隊もとることです。こうすればF-Xの導入機数を増やせば戦力の低下という面も対処できます。
F-2の追加生産か、F-Xの調達数増加か。この話が具体化するのはまだ先でしょうが、いずれ防衛政策上、大きな問題となってくるでしょう。
posted by 雪風 at 21:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。