2009年05月07日

海自はなぜMk45を採用したのか

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よく「発射速度に劣るから対空能力が低下した」などと導入に批判的な意見もありますが、海自にもそれなりの理由があって採用したわけですから一概に批判することもできないでしょう。
対空能力の低下に関してはその通りですから、特に反論はできませんが「艦砲をそれだけで決めれるのか?」というのが問題です。
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「こんごう」から採用されたOTOメララの127mm砲は世界の艦船609号によると搭載重量37.5t。これは他の資料と総合すると搭載弾を含まない重量であるから、実際にはもっと重い。(40t前後)
対するMk45mod4は資料にもよるがマウント重量は概ね20t前後である。
「あたご」型がMk45を採用した理由にはこの重量問題が大きく関係していると考えられる。
「たかなみ」型において、OTOメララの127mm砲をもともと76mm砲を搭載していたむらさめ型に搭載するという改設計を行ったが、76mm砲のマウント重量は8t前後であるから、VLSの前部集中配置とあわせて艦前部の大幅な重量増加を招いた。凌波性能が悪化したとの意見もあるが、考えられることである。
そして「あたご」ではヘリコプター格納庫を設けた関係で、VLS配置が「こんごう」の前32後64とは逆の前64後32となった。当然、その分前は重く、後は軽くなる。もっとも、後もヘリコプター格納庫の分の重量は増えるが。このことを考慮すると、艦前部のスペースの関係から小型軽量のMk45に主砲を変えざるを得なかったと見ることができる。
もう1つの問題点はFCSの問題である。どうもOTOメララの127mm砲とイージスの相性が悪いらしく、「こんごう」は砲管制のためにFCS2を搭載している。対する「あたご」のほうはこのような措置をとっていない。これはMk45がイージスシステムに組み込まれているため、わざわざ砲管制用に別のFCSを持ち込む必要がないからである。(ただし、ミサイル誘導には必要にならない光学照準システムは追加で積み込まれている)
19DDがMk45を搭載する理由もあたごと同じ重量だろう。結局、船体は「たかなみ」のものを流用することになったようなので、軽いものを使いたいということと、ESSMを搭載するであろうから、砲に対空能力を求める必要性が薄いという判断もあったのだろう。
あと、資料がないので詳細は不明だが、Mk45のほうが価格が安いという話もある。
posted by 雪風 at 18:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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